小学校受験の願書や面接で必ず出てくる志望動機。
実はこれには簡単な「必勝法」があります。
お受験の塾や受験情報系のウェブサイトでよく「学校について知ること」と出てきますが、それで差を出すことはできるでしょうか? 学校に関連する書籍を読んで、何度もキャンパスに足を運んで、文化祭や運動会に顔を出して・・・と。
でも、それってみんながやっていることですよね?
誰だってできることを、みんなと同じようにやっても、差はつかないです。世の中のパパママは全員、あなたと同じように学校について調べており、あなたと同じように学校に足を運んでいます。
「学長の話に心を打たれ〜」と言っても、それはみんな同じことを言います。耳にタコができる勢いでみなさん同じ志望理由を言われると思います。
とはいえ、学校によってそこまで差が出ないというのも事実です。中には特殊な学校もあるとは思いますが、小学校でできることには限界があります。どこも基本的に似たような教育方針で、似たようなことを学校の理念として掲げているでしょう。あとはカトリック教育をしているとか、儒教の教えがとか、そういう差分が多少あるかないかと言ったところでしょうか。決して学校を悪く言っているわけではないのですが、それだけ小学校というのは飽和しており、差がつきにくいというのも事実でしょう。
そんな中で、「どうやったら志望理由を目立たせるか」そして「どうやって面接で差をつけるか」が気になってくると思います。
そこで私たち家族が考えたのはたった一つのシンプルな方法です。それは、「子供の夢に繋げる」というテクニックです。
なぜ、「子供の夢」に繋げるのか?
例えば、子供の夢が「宇宙飛行士になること」だったとします。
そうしたら、「宇宙飛行士になるために必要なスキルってなんだろう?」と問うてみてください。
丈夫な体、さまざまなものに対する知識、やり抜いていく力、他人と協力していく技術・・・と色々と挙げられると思います。そして基本的にこれらのスキルは、どんな夢でも共通できることだと思います。ですので、「宇宙飛行士」じゃなくてもいいです。「お医者さん」でもいいですし、「画家」でもいいですし、「学校の先生」でもいいと思います。少し工夫すれば、さまざまな汎用的なスキルが出てくると思います。
これを、「学校の理念に絡める」ことをすればいいのです。
例えば、学校の教育理念が「自分のことを自分でできるようになる、芯のある子供を育てる」だとします。
であれば、「宇宙飛行士」に絡めるとこうなります:
読んでみてわかると思いますが、実は大したことを言っていません。
ですが、「宇宙飛行士」という明確なキーワードがあり、それが学校の理念と整合していることがわかると思います。
小学校の門戸を叩く受験生は数多くいるわけですが、その中でも「ああ、宇宙飛行士の子ね」と少しでも印象を残せるのではないでしょうか?
変な話、「親も、おじいちゃんも、みんなこの小学校に通っていました」とかそういう縁故的な話でなければなかなか志望理由に差がつかないと思います。
ですが、この方法であれば「あらゆる点」を「子供の夢」に結びつけることができます。
こんなふうに、何でもかんでも強引に結びつけることができます。
多少、穴はあるかもしれませんが、それでも漠然と「教育理念に共感しました」よりはマシでしょう。
そしてこの作戦にはもう一つメリットがあります。それは、面接をパスしやすいという点です。
「子供の夢」であらゆる面接の問題をパスできる!
小学校受験の面接で聞かれることを少し考えてみてください。
- 「家庭内の教育はどうされていますか」
- 「子供の好き嫌いをどう考えていますか」
- 「学校に何を期待しますか」
- 「宗教についてどう思いますか」
- 「学校の教育理念を知っていますか」
こういった問題が浮かびますよね? それらは全て「子供の夢」で答えることができます。
こんなふうに、やはり強引ではありますが、答えられるわけです。
そしてその方が印象も強く残るでしょう。「ああ、あの宇宙飛行士の子ね。本当に宇宙飛行士になりたいんだろうな」と。
繰り返しますが、小学校によってそこまで教育方針や環境に差が出るわけではありません。ですので、この答え方を練習しておけば、どこに行っても面接を突破できるわけです。もちろん、ある程度下調べはした方が良いですが・・・。
「女子校だが大丈夫か」「遠泳があるが大丈夫か」「子供同士のトラブルがあった場合はどうするか」
こんな一見答えづらそうなものであっても、「子どもが宇宙飛行士になるという夢を叶える上で最適な環境である」「子どもが宇宙飛行士になる上で必要なスキルを身につけるためにも重要なものである」と言ったふうに回避していくことができます。
もちろん、「宇宙飛行士」である必要はありません。何だっていいわけです。
子どもにも徹底する
小学校によっては子供に対する質問がある場合もあります。その場合でも、やはり「夢に繋げる」のが大事です。
「何を聞かれても、『宇宙飛行士になりたいから』で答えよう」と徹底するわけです。最初は難しいかもしれませんが、コツを掴めば5歳・6歳の子供でもしっかりと答えられるようになります。
そのためにも、子どもが何をしたいか把握するのが大事でしょう。
お子さんが将来どうしたいか、何になりたいか。もちろん、子供の頃の夢をそのまま大人になるまで維持し切れる人はなかなかいないでしょう。しかし、子供の発達にとって大事なのは「知りたい、やりたい」という意欲です。それにつながるような要素を大人が発見するのを手伝ってあげるのは大事なことだと感じています。
子どもがやりたいこと・なりたいものを見つけるための活動に時間をかけよう
小学校受験に向けた勉強も大事ですが、毎日何時間もかける必要はないと私たちは感じています。
実際、私たちは子供をお受験塾には通わせずに志望校に合格できました。
詳しくはこちらの記事を参照ください:
より大事なのは、子供が「小学校に行って、これをしたい!」と思えるような「何か」を見つけてあげることだと思います。別に、「宇宙飛行士」と言った具体的な夢である必要はないと思います。「友達といっぱい鬼ごっこしたい」と言った些細なレベルからのスタートでも問題はないでしょう。
そのために親ができることは、子供になるべく色々な経験をさせることです。
別に、海外に行きましょうとか、キャンプしてきましょうとか、そういうことを言うつもりはありません。地元の図書館に一緒に行くぐらいでもいいと思います。とにかく視野を広げて、「世の中にはこんな面白いものがたくさんある」と理解できればいいと思います。YouTubeの動画を一緒に見る、とかでもいいかもしれません。
何を目指したいかーー子供の頃の夢は移り変わるものですが、だからと言って無駄というわけではありません。そのパッションが全ての原動力になります。
それを見つけてあげれば、お受験の準備は半分整ったようなものではないでしょうか。