こんにちは、幼稚園教諭のヨーコです!
私は幼稚園教諭の経験もありますし、さらに言えば私自身も子供の幼稚園受験を経験してきました。
今日はその経験を活かし、幼稚園受験の面接について色々とお話をしたいと思います。
具体的なアドバイスに入る前に、まず一言。幼稚園受験は「難しい」受験ではありません。
「難しい」と言うのは、質問の難易度が高いという意味合いで使っています。学力とか、知能の高さとか、そう言うものを測る試験では基本的にはありません(中にはそう言う幼稚園もあるかもしれませんが、稀だと思います)。確かに、園によっては知能検査をしたりするところもありますが、基本的に見ているのは「その子が(親も含めて)幼稚園の生活に順応できるか」です。
私も実際に面接を何回か担当したことがあります。その時、面接官として何を考えていたのかも含めて紹介していきますね。
まずは子供への質問から:楽しみながら準備しよう!
面接の際には、お子さんの社会性や表現力、基本的な情報の理解が問われます。
・・・そう書くとすごく立派なことに聞こえますが、平たく言えば「この幼稚園で他のお友達たちと仲良くできるかな? 楽しめるかな?」と言うことを確認しています。
ですから、言葉は悪いですけど「黙っていて、おとなし〜い子」よりも、「ちょっと落ち着きがなくても、ワクワクしているのが感じられる子」の方が印象が良かったりすることもあります。とはいえ、全てはバランスです。「全員が全員やんちゃでも成り立たないし、全員が全員委員長タイプでも成り立たない」です。
さて、子供の面接に際して一番効果的な「準備方法」は何でしょうか?
私は、日頃の小さな会話だと思っています。
そう、面接を通して見ているのは「子供がどうやって日常生活の中で学んでいるか、どのように感じているか」である側面が強いのです。
基本情報の確認(名前、年齢)
お子さんが自分の名前や年齢を自信を持って言えるように、遊び感覚で練習してみてください。
我が家では、お人形さんに向かって自己紹介するごっこ遊びを取り入れていましたよ。
これは、楽しく学びながら自己表現力を育てるわかりやすい方法です。
別に「令和XX年XX月XX日生まれです!」みたいにバシッと答える必要はないです。
「聞かれたら、答えられるか?」それだけです。モジモジしていても、目を逸らしても大丈夫。子供ですから、緊張はするでしょう。大事なのは「答える意思が見えるか」です。これは、この後のすべての項目でも共通することです。
日常的なあいさつのチェック
「おはよう」や「ありがとう」といった基本的な挨拶が自然にできるかどうかも見られます。
お子さんが人と接する基本的な部分なので、家でも積極的に挨拶を交わすようにしましょう。
朝の「おはよう」、帰宅時の「ただいま」といった日常の一部に挨拶を取り入れると、自然と身につきます。
繰り返しますが、「普段家ではどうしているかな?」を見ています。別に、靴をしっかり揃えるとか、細かいしつけのところまで見ることは稀です。とはいえ、最低限の礼儀、社会性があるかを確認しています。普段からちゃんとやっていれば、大丈夫ですよ。
興味のあることや遊び
「好きな遊びは何?」と聞かれたとき、子供たちがどう答えるか、これもその子の個性や興味の幅を知る手がかりになります。
実際に私が面接をしていた時も、この質問で子供の自由な発想をとても楽しんでいました。とっても、子供の普段が透けて見える良い質問だと思います。
親子で遊びながら、興味のあることを一緒に見つけてみてください。
「これ好き?」「何をするのが好き?」といった日頃からの問いかけが大事です。それを通して子供も「これが好き!」と自己主張できるようになっていきます。
食べ物に関する質問
「朝ごはんに何を食べた?」や「好きな食べ物は?」といった質問は、お子さんが日々の食生活をどのように楽しんでいるか、またはどのような味が好きかを教えてくれます。これ自体は別にマルバツがつくような質問ではないのですが、「家庭で食に対してどう思っているか」が透けて見える質問でもあります。
食事は体づくりにおける最重要な項目です。しっかりと家庭が食事に向き合っているか、それを見ています。
別に好き嫌いがあっても大丈夫ですよ。
食事の時間を使って、「これは何でできてるの?」などと話を広げると良いでしょう。これは、食に対する興味を育てる良い機会です。
イラストを使った質問
絵カードを使って「これは何?」と聞かれることもあります。影絵を使ったりすることもありますし、「この動物の真似をしてみて」と聞くことも多いですね。
色や形を認識しているか、そしてそれを言葉でどう表現するかがチェックされます。
遊び感覚で楽しみながら、お子さんがどんどん言葉を学べるようにサポートして見てください。
家では絵本を使って、「これは何かな?」と質問することから始めてみましょう。
これも「あってるか、あっていないか」のマルバツを問うわけではありません。子供が考えて、発話できるか。そこを見ています。間違っていてもいいのです。
幼稚園に対する期待
「幼稚園に入ったら何がしたい?」という質問には、お子さんがどれだけ幼稚園生活を理解し、それを楽しみにしているかが問われます。
この質問に対しては、一緒に幼稚園のパンフレットを見ながら、「こんなことができるんだよ」と話をしてみるのがおすすめです。
具体的にイメージできるように、園での活動や行事について話すと良いですね。
不安があっても大丈夫です。
「幼稚園に入ったら何がしたい?」と言う質問に対して、「知らないところなのでちょっと怖い」と答えた子供がいました。全く問題ないと思います。それだけ自分の将来について考えて、不安を発話できると言うのは素晴らしいことです。「楽しいところだよ〜」ともちろんサポートしてあげたいですね!
保護者への質問:親としての準備もしっかりと
保護者にとっても面接は大切な場です。
ここでは家庭環境や教育方針、反対に園についての理解を示す機会があります。
入園の志望動機
「どうしてこの幼稚園を選んだのですか?」という質問には、その園の教育方針にどう共感しているか、具体的に述べることが求められます。
例えば、「園が行う国際理解教育に非常に興味を持ちました」といった具体例を挙げると良いでしょう。その園ならではの特徴をしっかりとリサーチしておくことが大切です。
逆に言うと、差がつきにくいです。小学校の面接であればもう少し具体性を持たせられるのですが・・・。外さなければOKでしょう。
説明会に出たり、体験保育をしたといったエピソードを出せると印象が良くなりますね。
やっぱり、幼稚園側も自身の園について熱心な親が欲しいものです。
育児方針について
「お子さんをどのように褒めていますか?」や「叱るときの例を教えてください」といった質問に対しては、日常の具体的なエピソードを用意しておくと安心です。
私の経験では、「その育児方針・教育方針そのもの」についてはマルバツをつけることは少ないです。大事なのは、「家庭内で一貫しているか」ではないでしょうか。
特にこれは、「お父さん・お母さんの双方」に聞くことが多いです。二人の間でズレがあったら元も子もないですからね。
内容も大事ですが、「夫婦で考えて決めている」と言うことをアピールできるようにしてください。「私たちは話し合って、こうしているんです!」と言えれば、どんな内容でもOKです。
似たような流れで、「お子さんにどんな価値観を教えたいですか?」と聞かれたときは、親がどれだけ深く考えて子育てをしているかが問われています。
例えば、「自立心と共感力を育てるために、日々の選択を尊重しながら、他人を思いやる心も教えています」といった回答がポイントになります。家庭での具体的なエピソードを交えて話すと、より説得力が増します。
ボーナス的に言えば、幼稚園の教育理念に絡んでいる方がいいですが・・・まぁ、本当に強いて言うならレベルだと考えてください。
幼稚園面接の成功のための具体的なステップ
準備を早めに始める
面接の準備は早めに始めることが大切です。子供にとって初めての面接は緊張するもの。日頃から親子で一緒に練習することで、自然と自信をつけることができます。
例えば、週末には「面接ごっこ」を取り入れて、楽しく練習することを習慣にしましょう。
椅子を並べて入退室の練習や、普段外出する時でも控え室で待つ練習をしておくと良いですね。
また、こういった質問を何度か繰り返すことで、「質問されることに子供が慣れる」ことも大事です。別にガンガン圧迫面接しろってわけではないですよ! 聞かれたら、考えて答えるという流れを身につけさせるのが大事です。
リラックスした雰囲気を作る
面接当日は、親も子もリラックスした雰囲気で臨むことが大切です。緊張しすぎると、普段の実力が発揮できません。
リラックスするためには、面接前日にしっかりと休息を取り、当日は普段通りの生活リズムを保つことがポイントです。
早寝早起きの習慣をつけるのも大事ですね。徐々に慣らしていきましょう。
よく「お受験服に慣れておく」と言うことも言われますね。実は我が子は本番ぶっつけでお受験服を着せたのですが・・・(笑)慣れておくことは大事だとは思いますが、あまり張り詰めすぎても「お受験ってなんか怖い」と子供が思ってしまうかもしれませんので、ほどほどに。
話し方には気をつけて。でも、子供の個性を尊重す
面接での話し方も重要です。親子で一緒に、はっきりとした声でゆっくり話す練習をしましょう。例えば、家族で日常的に「お話しタイム」を設けて、日々の出来事を話し合う習慣をつけると良いですね。
しっかりとした敬語で話せる必要はありません。変な言葉遣いだけは直して、あとは普段通り伸び伸びと話してくださいね。
面接では、子供の個性が大切です。無理に答えを教え込むのではなく、子供自身が自然に答えられるようにサポートしましょう。
面接前のリラックス方法
面接前に緊張をほぐす方法をいくつか用意しておきましょう。例えば、深呼吸をしてリラックスする、好きな絵本を読む、軽いストレッチをするなどが効果的です。これにより、子供も親もリラックスした状態で面接に臨むことができます。
面接当日の準備と心構え
服装の準備
面接当日の服装も重要です。清潔感のあるシンプルな服装を選びましょう。子供の服は動きやすく、面接中に落ち着いていられるものが良いですね。親の服装も、きちんとした印象を与えるものを選びましょう。
時間に余裕を持つ
面接当日は、余裕を持って行動することが大切です。遅刻は絶対に避けたいので、早めに家を出て、時間に余裕を持って会場に到着しましょう。これにより、親子
ともに落ち着いて面接に臨むことができます。
忘れ物チェック
面接に必要な書類や持ち物は前日にしっかりとチェックしておきましょう。忘れ物があると、それだけで焦ってしまいます。チェックリストを作って確認する習慣をつけると安心です。
ポジティブな心構え
面接当日は、ポジティブな心構えを持って臨みましょう。「できる!」という気持ちを持つことで、自然と自信がついてきます。親がポジティブな姿勢を見せることで、子供も安心して面接に臨むことができます。
面接後のフォローアップ
面接が終わったら、子供と一緒にその経験について話し合いましょう。良かった点や楽しかったことを共有することで、子供にとっても良い経験となります。親としても、次回に向けた改善点を見つけることができます。あまり気負わず、切り替えていきましょう!
面接が終わった後は、子供に「お疲れ様!」とご褒美をあげると良いですね。
好きなお菓子やおもちゃ、特別な時間を過ごすことで、面接が終わった達成感を味わうことができます。これが次の挑戦へのモチベーションにもつながります。
面接の準備はどんな子供にも役立つ
どんな子供でも、これらのポイントを意識すれば、志望校に合格する可能性が高まります。
面接の成功は、特別な才能や向き不向きに依存するものではありません。
大切なのは、親子で一緒に丁寧に準備を進めることです。面接は練習と準備で大きく変わります。しっかりと準備をして、子供の魅力を最大限に引き出しましょう。
継続的なサポートの重要性
面接準備は一朝一夕にはいきません。日々の積み重ねが大切です。毎日の生活の中で少しずつ面接の準備を進めていくことで、子供の成長をサポートできます。継続的にサポートすることで、子供は安心して面接に臨むことができるでしょう。
面接の準備を通じて、家族全員で協力することも重要です。家庭の一体感を大切にし、親子で一緒に目標に向かって進むことで、面接の成功につながります。
家族全員が一緒に取り組むことで、子供は自信を持って面接に臨むことができます。
まとめ
幼稚園受験の面接は、ただの試験ではなく、親子が一緒に成長する絶好の機会です。
このプロセスを通じて、私たち親子がどれだけ成長できるかを楽しみながら挑んでみてはいかがでしょうか。背伸びする必要はありません。普段のちょっとしたことに少し意識を向けて、目指したい方向に親子が向き合えればそれで十分です。
苦しみながらやる受験なんてもってのほかです!
私自身も、面接を通じて多くのことを学び、子供との関係もより深まったと感じています。
みなさんがこれから迎える幼稚園生活が、子供にとっても、あなたにとっても、輝かしいものになることを心から願っています。それでは、このチャレンジに対して前向きな気持ちで一歩を踏み出しましょう!