皆さんこんにちは、今日は少し怖い話をさせてください。一人目の妊娠がかなりヘビーな経験を伴ったので、それについて綴っていきます。
このブログでは、私が経験した切迫早産、逆子、そして羊水塞栓症についてお話しします。正直、かなり辛く、ショッキングな経験をしました。これから出産を控えている方は読まない方が良いかもしれません。
とはいえ、こうしてブログを書いていられることからわかるように、結果的には大事には至りませんでした。これらの経験を通じて学んだことや、同じ状況にある方々に少しでも役立つ情報をお伝えできればと思います。
特に羊水塞栓症は非常に珍しく、重篤なリスクを伴うため、その点についても詳しく触れます。
切迫早産との戦い
妊娠3ヶ月頃からお腹の張りを感じていましたが、初めての妊娠だったため「こんなものか」と思い過ごしていました。
お腹が硬くなってる、赤ちゃんが動いてるのかな? とか無邪気に話していたのを覚えています。
検診では子宮頸管も短くなっていないと言われ、マタニティヨガやマタニティスイミングを続けていました。
ところが、切迫早産は急にやってきたのです。
頻尿と膀胱炎の検査
妊娠3ヶ月目、頻尿に悩まされ、膀胱炎の検査を受けました。
幸い異常はなく、妊婦でも服用可能な薬を処方され、様子を見て過ごしました。しかしそれでも一向に頻尿は改善せず、少し不安を感じていました。
妊娠中期の食欲変化と胃痛
妊娠4ヶ月になると、ポテトチップスやケンタッキーフライドチキンなど、高カロリーな食べ物が無性に食べたくなりました。これがつわりかなぁ〜とか思っていたのですが、どうにも体調がすぐれません。
また、胃痛と腹痛が続き、胃カメラ検査を受けることに。
結果、胃酸が多いだけで胃自体はきれいだと言われ、胃に優しい食事や牛乳で症状を和らげるようにしました。
妊娠5ヶ月の胎児ドッグ検診
妊娠5ヶ月目には、胎児の中期ドッグ検診を受けました。
私の子宮動脈が片側弱いことが分かりましたが、もう片方が正常で赤ちゃんが成長していれば問題ないとのことで、ひとまず安心しました。
妊娠後期の高カロリー食欲と血糖値検査
妊娠6ヶ月になると、高カロリーな食べ物を常に欲するようになり、妊娠7ヶ月目には血糖値検査を受けました。ブドウ糖の炭酸水を飲む検査でしたが、結果は異常なし。血圧や赤ちゃんの体重も順調でした。
逆子の発見と切迫早産の診断
妊娠8ヶ月目、赤ちゃんが逆子であることが分かりました。
それまで一度も逆子になったことがなかったので驚きました! 逆子? 私が? と言った具合です。
逆子の状態は続き、妊娠9ヶ月目にはお腹の張りが頻繁になり、診察の結果、子宮頸管が短くなっていることが判明しました。
ウテメリンという飲み薬を処方され、安静に過ごすように指示されました。これまでの活動的な生活から一転し、トイレ以外は寝たきりの生活となりました。本当はマタニティフォトを撮りに行こうねと計画していたのですが、それもキャンセルに・・・。
切迫早産で入院へ
妊娠9ヶ月目の後半、検診の結果、子宮頸管がさらに短くなっており、そのまま入院となりました。その際に、診察室から車椅子で移動することになりました。
いわゆる切迫早産というものです。
ウテメリンの点滴を24時間続け、副作用の動悸や手の震え、顔のほてりに苦しみながら過ごしました。
逆子が治らない場合は帝王切開になると言われ、不安な日々が続きます。さらに、トイレ以外は一切ベッドから出られず、点滴を刺しっぱなしの状態でしたので運動ができず、妊娠中のお腹の張りと共に便秘になってしまったのも苦しかったです。
お腹の下の方から声をかける、足にお灸を据える、いろいろ試しましたが状況は改善されませんでした。自然と頭が下になるものだよと言われていたものの、ある程度胎児が大きくなってしまうと回るのも難しくなるようです。
中には素手でぐるりと逆子を治すお医者様もいらっしゃるようで、真剣に転院も考えたりはしたのですが、やはりリスクが伴うということで自然に治るのを待つか帝王切開をするかを受け入れることにしました。
逆子の改善と退院
奇跡的に、36週目で逆子が治り、退院できることになりました。
もうすぐ帝王切開だ・・・と思いながら意気消沈して寝ていたところ、急に夜中にドタドタドタっ!とまるでお腹の中を駆け上がるような胎動があり、翌朝看護師さんにエコーで見てもらったところまさかの逆子が治っていました。
逆子は自然に治ることが多いですが、妊娠後期になって治るのはなかなかに珍しいことです。基本的に、週数が進めば進むほど自然に治る確率は下がっていくものです。
さて、ここまで来ればもういつ産まれても問題はないということで、子宮頸管はかなり短かかったものの、一度退院することができました。とはいえ、家に帰ってからは陣痛を待つだけの生活に戻ったはいいものの、退院後10日目に破水し、再び入院しました。
自然な陣痛を待つ間、階段を登り降りするなどして過ごしましたが、翌日促進剤を使うことになり、ひとまずは無事に赤ちゃんを出産することができました。
上記の経過写真から見てわかる通り、非常に早いお産でした。おそらく、促進剤がかなり効いてしまい、一気に子宮が収縮したのだと思われます。本当のことは分かりませんが、これが理由で後述「羊水塞栓症」を引き起こしたのかもしれません。
羊水塞栓症との遭遇
しかし喜びも束の間。出産後、予期せぬ事態が私を襲いました。
会陰切開の縫合中に子宮からの出血が止まらず、輸血が必要となり、救急病院に運ばれることになりました。救急車で運ばれる際、意識がどんどん遠のいていく中で、主人が常に話しかけて意識を保つように努めてくれました。
「危険な状態ですから、意識がなくならないように常に話しかけていてください」と救急スタッフの方に言われたのは衝撃でした。
病院に着いたら、すぐに緊急オペです。
ほとんど意識がない妻に代わって、「心臓にカテーテルを通す場合がある」「死ぬ可能性がある」といった内容の文書にサインしていったのを覚えています。今現実に起きていることと思えないぐらい、非日常な体験です。
ICUでの治療と回復
救急病院のICUに到着後、輸血や治療を受け、最終的に2.5リットルもの出血がありました。
搬送が遅れていたら確実に命を落としていたでしょう・・・。
大きな氷でお腹を冷やし、子宮収縮剤を使って出血を抑える処置が行われました。一晩過ごした後、出血は止まり、一般病棟に移ることができました。しかし、生まれたばかりの赤ちゃんは元の病院に残してきたため、2日間会うことができませんでした。
羊水塞栓症について
後日わかったのが、これが「羊水塞栓症」と呼ばれる症状の可能性が高い、ということです。
なぜ「可能性が高い」「疑いがある」の扱いかというと、お医者さんの説明では基本的に解剖をしないと断定することができず、イコール死んでいる状態になるからあくまでも「疑い」ということらしいです。怖すぎる・・・。
羊水塞栓症は、数万人に一人という非常に珍しい病気です。羊水や胎児の細胞が母体の血流に入り、重篤な反応を引き起こすことがあります。この病気は非常に危険で、死亡率が高いため、適切な対応が求められます。
私の場合も、迅速な医療対応が命を救ったと言えます。
救急で対応してくださった方々に本当に感謝しています。
経験から学んだこと
健康管理の重要性
妊娠中の体調管理は非常に重要です。
少しの異変でも見逃さず、医師に相談することが大切です。
私も妊娠初期から頻尿やお腹の張りなどの症状を感じていましたが、もっと早くに対応していればもう少し楽な妊娠生活を送れたかもしれません。
特に初めての妊娠だったので、「こんなものかな?」と思って過ごしていたことがほとんどです。なるべく定期的に検診を行い、少しでも気になることや普段と違うことがあったらお医者さんに話すのが良いでしょう。
家族のサポート
家族のサポートは本当に大きな力になります。入院中も夫や家族が支えてくれたおかげで、精神的にも安定して過ごすことができました。出産後も、家族の協力があってこそ、育児に専念することができました。
例えば入院中に動画を一緒に見たり、読みたい雑誌などを(病院で許される範囲で)持ってきてもらうなどでも快適さが全然違いました。
定期検診と早期発見
定期検診は妊娠中の健康管理に欠かせません。定期的に受診し、医師の指導を受けることで、リスクを早期に発見し対策を取ることができます。私も切迫早産や逆子など、様々な問題を早期に発見し、適切な対応を取ることができました。
切迫早産、逆子、羊水塞栓症のリスクと対処法
切迫早産のリスクと対処法
切迫早産は妊娠22週から36週までに起こる早産のリスクが高まる状態です。
お腹の張りや出血、下腹部の痛みが主な症状です。対処法としては、安静に過ごすこと、医師の指導のもとで薬物療法を行うことが重要です。もともとアクティブにマタニティスイミングをしたり散歩をしていた私としては、「安静」がとても辛かったです。特に最後は「寝たきりにして、トイレ行く時以外は一切動いてはならない」と言われてしまったので辛かったです。
私はウテメリンを服用し、安静に過ごすことで早産を防ぎました。また、主人に頼んでなるべくリラックスした体制がとられる枕を用意してもらうといったこともしました。とにかく長時間同じところにいるので、なるべく快適にするのがベストです!
逆子のリスクと対処法
逆子は胎児が子宮内で頭を上にした状態でいることを指します。
逆子のまま出産を迎えると、帝王切開が必要になることが多いです。
対処法としては、逆子体操や鍼灸療法などがありますが、私の場合は妊娠後期に自然と逆子が治りました。これは本当に自分の手ではどうしようもできない部分が多く、たまたま治ってラッキーだった、としか言いようがありません。
逆子が改善された後、「ちゃんと頭を下にできてえらいね」と涙ながらお腹をさすっていたことを覚えています。
羊水塞栓症のリスクと対処法
羊水塞栓症は非常に稀でありながら、重篤なリスクを伴います。
主な症状としては、急激な呼吸困難、低血圧、意識障害などがあります。
全部当てはまるなぁ・・・
緊急対応が必要で、適切な医療措置を受けることが重要です。私も迅速な搬送と治療のおかげで命を取り留めることができました。
最後に、そして二人目を産むことを決めた理由
切迫早産、逆子、羊水塞栓症とトリプルコンボをくらった私。
無事一般病棟に移った時には、「ひとりコウノドリだね」と看護師さんに言われたのを覚えています。当時やっていたドラマで、まさにこれらの症状が登場する産婦人科が舞台のドラマです。それをまさか一人で全部やるとは・・・と苦笑いしていました。ちなみに、救急で運ばれた病院もまさしくコウノドリの撮影でも使われた病院だったそうです。何かの縁かしら・・・?
さておき、妊娠は喜びと同時に不安や困難も伴うものです。
しかし、正しい知識と周囲のサポートがあれば、どんな困難も乗り越えることができます。
私の経験が、同じような状況にある方々の参考になれば幸いです。
実はこの数年後、二人目を妊娠・出産しています。一応、羊水塞栓症は繰り返すものではない(遺伝性とかではない)ことが知られていますので、一人目がそうだったからといって二人目がそうなるとは限りません。とはいえ、「もう一度なったらどうしよう?」と不安だったのは事実です。
ですが、あらかじめ万全を期して輸血ができるように血液を保存しておいたり、ハイリスク妊婦であることを確認した上で病院を選ぶなどをして、安全に産むことができました。
皆さんも、自分の体に耳を傾け、また婦人科の先生・スタッフ方のお話もよく聞いた上でご家族と一緒に健康的な生活を送りながら素晴らしい妊娠生活を過ごしてください。